この記事は「机上調査プラン」です。筆者は大山や境港を訪れたことがありません。行ってみたい場所を、実際に行くつもりで本気で調べて計画した記事です。料金・運行情報は2026年9月時点で確認していますが、お出かけ前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

この計画のまとめ
- 予算の枠:2人で10万円(1人あたり5万円)・1泊2日・東京発
- 行き先は鳥取県西部。大山(だいせん)のふもとの門前町と、皆生温泉、境港の水木しげるロード
- 羽田6:50発の朝一便で米子鬼太郎空港へ。1日目は大山寺と大神山神社奥宮を歩いて皆生温泉泊。2日目は境線で境港へ行き、そのまま境線で空港に戻って帰京します。行きは米子駅へ、帰りは境港から空港へ。境線の乗り降りを変える一筆書きがこの計画の骨格です
- 航空券を75日前までに押さえるのがこの計画の前提。早割を逃すと往復だけで1人7万円を超え、予算オーバーです
- 費用試算:2人で約9.3万円(1人あたり約4.7万円)。10万円の枠に7,000円ほどの余裕が残ります
- ベストシーズンは大山が色づく10月下旬〜11月上旬
なぜ大山と境港なのか
中国地方の最高峰でありながら、大山の知名度は関東ではいまひとつです。西から見ると富士山のように整った「伯耆富士」、北から見ると壁のような険しい北壁。ひとつの山が方角によってまったく違う顔を持ちます。そのふもとに、奈良時代から続く大山寺の門前町があり、日本最長級といわれる自然石の参道が大神山神社奥宮まで延びている。これを歩かない理由がありません。
そして空の玄関の名前が「米子鬼太郎空港」。境港は水木しげるさんの故郷で、空港から境港へは鬼太郎のラッピング列車が走る境線が通じています。山と温泉と妖怪の町を、1泊2日の枠にちょうど収められる配置です。

行き方を調べる
東京→米子はANAが1日6往復、所要約1時間15〜30分です。朝一のNH381便は羽田6:50発・米子8:15着。初日を丸ごと使えるのがこの路線の強みです。
問題は運賃です。調査時点(出発の約7週間前)に10月27〜28日で調べた実勢は、往路のNH381が29,540円、復路のNH388が40,760円。往復だけで2人14万円を超えます。一方、鉄道は東京→岡山の新幹線と特急やくも(岡山⇔米子 指定席5,370円)を乗り継いで片道約23,000円・約5時間半。往復2人で9万円を超え、こちらも枠に入りません。つまり実質、10万円前後に収めたいなら早割の飛行機一択です。この記事の費用試算は、75日前の早割で往復1人20,000円で取れた場合を前提に進めます。
現地の足はシンプルです。米子空港駅は境線の途中にあり、米子駅まで240円、境港駅までは190円。米子駅から大山寺へは日本交通の路線バスで730円・約52分ですが、1日5往復しかありません。行程はこのバスの時刻から逆算して組みます。
モデル行程(1泊2日)
1日目:大山寺の参道を歩いて、皆生温泉へ

羽田6:50発のNH381便で米子鬼太郎空港8:15着。空港駅から境線で米子駅へ出て、9:30発の大山寺行きバスに乗ります。大山寺バス停10:22着。標高800mの門前町です。
旅館や土産物屋の並ぶ参道を上がると大山寺の本堂、その先に大神山神社奥宮への石畳が続きます。自然石を敷き詰めた参道は約700m。両側は杉木立で、雨上がりは石が黒く光ってすべりやすいので、歩きやすい靴で。昼は参道の店で名物の大山そばにします。


帰りのバスは大山寺15:20発です。これを逃すと次は18:10までありません。米子駅16:12着、路線バスで皆生温泉へ移動してチェックインします。
宿は皆生温泉の華水亭。日本海に面した自家源泉の宿で、この計画では夕食なしの朝食付きプランを使います。夕食は皆生の温泉街か、米子駅前まで戻って境港直送の海鮮を。湯上がりに日本海を眺めるロビーラウンジで一杯やれるのがこの宿の良いところです。

2日目:境線で境港へ、そのまま空港から帰る

朝風呂と和朝食のあと、宿から徒歩5分の皆生温泉海遊ビーチへ。天気がよければ弓ヶ浜の向こうに大山が見えます。
米子駅に戻り、境線で境港へ。鬼太郎のラッピング列車が走る路線で、駅名標にも妖怪の愛称が付いています。境港では水木しげるロードを歩きます。駅から約800m、妖怪のブロンズ像が並ぶ通りの先に妖怪広場。昼は港町らしく海鮮丼にします。

帰りが、この計画のいちばん気持ちいいところです。境港から境線で戻れば、米子まで行かずに米子空港駅で降りられます(190円)。17:30発のNH388便なら羽田18:50着。19:50発の最終便まで粘れば、境港でゆっくり夕方まで過ごせます。
時間が余ったら、米子駅から徒歩15分の米子城跡へ。天守は残っていませんが、湊山の石垣の上から大山と中海を一望できます。

費用試算(2名合計。1人あたりも併記)
早割で朝一便の場合
- 航空券(羽田⇔米子 往復・75日前早割の想定):40,000円/1人20,000円
- 宿(皆生温泉 華水亭・1泊朝食付き・洋室):23,232円/1人11,616円
- 現地交通(境線・路線バス):約6,000円/1人約3,000円
- 食事(夕1回・昼2回)・観光・雑費:約24,000円/1人約12,000円
合計:2人で約9.3万円(1人あたり約4.7万円)
この試算は、75日前の早割で航空券を取れた場合です。
会席の2食付きにする場合
華水亭には日本海側の和室で会席をいただく2食付きプランがあります(2名44,352円〜)。この計画との差は約21,000円で、合計は約11.4万円。10万円は超えますが、朝食付きプランの部屋が駐車場側なのに対し、こちらは松林越しの日本海。予算に余裕があるならこちらです。
行くならいつか
主眼は紅葉です。大山のふもとは10月下旬〜11月上旬に色づき、大山寺の参道が紅葉のトンネルになります。新緑の5〜6月も清々しく、夏の皆生温泉は海水浴場が目の前なので家族連れで賑わいます。冬の大山は雪山になり、門前町はスキーの拠点に変わるので、この記事の歩く行程には向きません。
紅葉の時期は宿も航空券も早くから埋まります。早割の前提と合わせて、行き先を決めたらまず航空券、次に宿の順で押さえるのが確実です。
正直、まだ分かっていないこと
- 75日前早割の実額。調査時点は出発の約7週間前で、75日前の枠はすでに終わっていました。費用試算の「往復1人20,000円」は路線の傾向からの想定です
- 米子駅〜皆生温泉・米子駅〜境港の路線バスと境線の運賃。現地交通の内訳に概算が混ざっています
- 大山寺の志納金と拝観時間
- 水木しげる記念館の入館料と混雑。今回の行程はロードを歩くだけの想定ですが、入るなら時間の再配分が必要です
- 鬼太郎列車のダイヤ。どの列車がラッピング車両かは日によって変わるようです
- 華水亭の朝食付きプランの残室傾向。調査時点では残り7部屋でした
まとめ
飛行機さえ早く押さえれば、東京から1泊2日で、山と温泉と妖怪の町をひとつなぎにできます。大山寺の石畳を歩いて、日本海の湯に浸かって、翌日は鬼太郎列車で港町へ。2人で約9.3万円。境線が空港を通っているという偶然のような路線配置が、この計画を成立させています。
大山の南側、蒜山高原まで足を延ばす2泊3日の計画は大山と蒜山高原の記事に書きました。
写真はWikimedia Commonsより:Daisen 01(kobeoyaji / CC BY 2.1 JP)、Daisenji 07(Reggaeman / CC BY-SA 3.0)、Ogamiyamajinja Okunomiya 13(Reggaeman / CC BY-SA 3.0)、Kaike onsen01n3200(663highland / CC BY 2.5)、Yokai space, Mizuki Shigeru Road(Motokoka / CC BY-SA 4.0)、Yonago Castle 11(Reggaeman / CC BY-SA 3.0)。いずれもリサイズのみ。イラストはイメージです。
費用概算(2名合計・2名1室/1人あたり)
- 航空券(羽田⇔米子 往復・早割想定):40,000円/1人20,000円
- 宿(皆生温泉 華水亭・1泊朝食付き):23,232円/1人11,616円
- 現地交通(境線・路線バス):約6,000円/1人約3,000円
- 食事・観光・雑費:約24,000円/1人約12,000円
- 合計:2人で約9.3万円(1人あたり約4.7万円)(航空券を約7週間前に取ると2人で約19.4万円)