この記事は「机上調査プラン」です。筆者は大山・蒜山を訪れたことがありません。行ってみたい場所を、実際に行くつもりで本気で調べて計画した記事です。料金・営業情報は2026年9月時点で確認していますが、お出かけ前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

東京から米子・大山、蒜山への位置マップ(イラストはイメージです)

この計画のまとめ

  • 予算の枠:2人で15万円(1人あたり7.5万円)・2泊3日・東京発
  • 羽田から朝一の飛行機で米子へ。1日目は大山寺と大神山神社奥宮を歩いて皆生温泉に泊まり、2日目にレンタカーで蒜山大山スカイラインを越えて蒜山高原へ。3日目は高原をサイクリングして、米子空港から帰ります
  • 米子駅から空港までの区間だけレンタカーにするのがこの記事の骨格です。飛行機とバスで行ける区間はそのまま、公共交通では越えられない峠を含む区間は車を借ります

大山の向こう側に、もう1泊足すと何が変わるか

大山と境港を1泊2日で回る計画は別の記事に書きました。今回はその大山から、南へもう一歩。鳥取と岡山の県境を越えた先にある蒜山高原まで足を延ばし、2泊3日にした計画です。

理由は単純で、大山と蒜山を結ぶ「蒜山大山スカイライン」が、この地方でいちばんの絶景路だからです。大山南壁を正面に見る鍵掛峠、雲海の名所として知られる標高約900mの鬼女台展望休憩所。この道を通らずに大山へ行って帰るのは、正直もったいない。

ただし、この道は路線バスが走っていません。公共交通だけで皆生温泉から蒜山へ行こうとすると、米子へ戻り、伯備線で根雨駅まで南下し、そこから宿の送迎バス(要予約)に乗り継いで2時間超の回り道になります。しかもスカイラインは通れません。車なら大山寺から鍵掛峠を経て蒜山高原まで、走るだけなら約1時間20分の絶景ドライブになります。

行き方を調べる

飛行機は羽田⇔米子が1日6往復

ANAの羽田⇔米子線は1日6往復、所要約1時間15〜30分です。

  • 羽田発:6:50/9:00/11:50/15:20/17:40/19:55
  • 米子発:7:20/8:55/11:05/13:55/17:30/19:50

朝一のNH381(羽田6:50発→米子8:15着)に乗ると、初日を丸ごと現地で使えます。帰りは米子17:30発のNH388(羽田18:50着)が、3日目に高原でゆっくりしてから乗れる便です。

運賃は早割の取り方がすべてです。費用試算は75日前の早割で往復1人20,000円を前提に組みました。

参考までに、出発の約7週間前に10月27〜29日で調べた実勢は、往路のNH381が29,540円、復路のNH388が45,380円。この行程どおりに取ると、2人合計で149,840円でした。7週間前は早割がほとんど効かない時期なので、この数字は「遅く取るとこうなる」という参考です。行くと決めたら早めに押さえるのが、この路線ではいちばん効きます。

帰りの便は時間帯でも運賃が変わります。調査時点では17:30発が45,380円でその日の最高値、19:50発の最終便が33,280円でした。1人1万2千円、2人なら2万4千円の差です。羽田着が21:10でもよければ、最終便という手もあります。

鉄道だと東京→岡山+特急やくもで片道約23,000円・約5時間半。往復2人で9万円を超えるので、この計画では選びません。

レンタカーは2日目の朝から2日間

車を借りるのは2日目の朝、米子駅前で。返すのは3日目の夕方、米子空港でです。トヨタレンタカーの場合、米子駅前店はJR米子駅から徒歩1分(8:00営業開始)、米子鬼太郎空港店は空港ターミナルにカウンターがあります(8:00〜20:00)。同一県内なら乗り捨て無料なので、米子駅前で借りて空港で返すのに追加料金はかかりません。

借りている時間は約31時間なので、料金は2日分です。コンパクトクラス(ヤリスなど)の基本料金で、最初の24時間8,580円+以後1日7,260円=15,840円。免責補償料1,100円×2日を足して18,040円になります。Web割引プランならもう少し下がる余地があります。

蒜山側は米子自動車道の蒜山ICが高原の入口で、3日目はここから米子方面へ約1時間15分で空港へ戻れます。

モデル行程(2泊3日)

1日目:大山寺を歩いて、皆生温泉へ

1日目の行程マップ(イラストはイメージです)

羽田6:50発のNH381で米子8:15着。空港連絡バス(約25分・600円)で米子駅へ出て、9:30発の日本交通バスで大山寺へ向かいます(約52分・730円)。大山寺行きのバスは1日5往復しかないので、この9:30発を逃すと午後までありません。

大山寺の参道を上り、日本最大級の壁を持つ大神山神社奥宮へ。自然石を敷き詰めた参道は約700m続きます。歩き方の詳細は1泊2日の記事に書いたので、そちらをどうぞ。

帰りは15:20発のバスで米子駅へ戻り、路線バス(約20分)で皆生温泉へ。今夜の宿は華水亭です。自家源泉を持つ皆生温泉の老舗で、展望大浴場は日本海向き。夕食は温泉街で外食にして、宿は朝食付きプランに抑えます。

2日目:鍵掛峠と鬼女台。峠を越えて蒜山高原へ

2日目の行程マップ(イラストはイメージです)

朝、路線バスで米子駅へ戻り、駅前でレンタカーを受け取って9時すぎに出発。大山観光道路で桝水高原へ上がり、大山環状道路を南へ回り込むと鍵掛峠です。米子駅からここまで約1時間。

鍵掛峠は大山南壁の展望台です。西から見る整った「伯耆富士」とは別の山に見える、荒々しい岩壁とブナ林。紅葉期は駐車場が混み合います。

鍵掛峠から望む大山南壁と新緑(写真:mstk east / CC BY 2.0)

鍵掛峠から蒜山大山スカイライン(県道114号)に入り、県境の鬼女台展望休憩所へ。標高約900mの展望台からは、北に大山と烏ヶ山、南に蒜山高原。鍵掛峠から蒜山高原までは約23km・約50分の、元有料道路らしい走りやすい道です。

鬼女台展望休憩所からの眺め(写真:warabi hatogaya / CC BY 3.0)

ただし、蒜山大山スカイラインは冬期通行止めです。例年12月上旬に閉まり、翌年3月下旬に開きます(2025年は12月3日から、2026年は3月27日に開通)。春先は開通後も一部区間の通行止めが残った年があるので、実行前に道路情報の確認を。

昼すぎに蒜山高原へ下りたら、昼食はひるぜん焼そばです。味噌だれに、かしわ(親鶏)とキャベツ。ご当地の公認店が点在していて、老舗のやまな食堂(10:30〜16:00・木曜定休)や悠悠(11:00〜16:00・月曜定休)が代表格です。定休日が月・木に分かれているので、どちらかは開いている計算になります。

午後は高原をゆっくり回って、今夜の宿は休暇村 蒜山高原へ。蒜山三座を望む天然ラドン温泉の宿で、秋はのどぐろ塩焼き付きの高原ビュッフェ(2026年9月1日〜11月30日)。調査時点では洋室ツインが全プラン満室で、取れたのは本館和室10帖だけでした。高原の宿は部屋数が少ないので、ここは早めに押さえたいところです。

3日目:高原サイクリングとジャージーランド。空港へ戻って帰京

3日目の行程マップ(イラストはイメージです)

蒜山高原には全長約30kmのサイクリングロード「蒜山高原自転車道」が整備されています。一周すると約3時間半。休暇村で自転車を借りられて(宿泊者は1時間250円、7:00〜17:00)、朝の高原を1〜2時間走るだけでも気持ちよさそうです。蒜山三座と大山を眺めながら牧草地の中を走る、この計画のハイライトのひとつ。

蒜山高原の牧草地(写真:Reggaeman / CC BY-SA 3.0)

自転車を返したら、車でひるぜんジャージーランドへ。ジャージー牛の放牧場に隣接した施設で、蒜山ジャージー100%のソフトクリームとジャージー牛の料理が名物です(3月下旬〜11月は9:30〜16:30)。午前中は飲食メニューが限定されるので、昼食にするなら11時以降に。

放牧されているジャージー牛(写真:melvil / CC BY-SA 4.0)

15時ごろ蒜山を出発。蒜山ICから米子自動車道に乗れば、米子空港まで約1時間15分です。空港店でレンタカーを返して、17:30発のNH388で羽田18:50着。運賃を抑えたい、あるいはもう少し高原にいたいなら、19:50発の最終便に振り替える手もあります。

費用試算(2名合計。1人あたりも併記)

早割で朝一便の場合

  • 航空券(羽田⇔米子・75日前早割):40,000円/1人20,000円
  • 宿1泊目(華水亭・朝食付き洋室トリプル):23,232円/1人11,616円
  • 宿2泊目(休暇村 蒜山高原・ビュッフェ2食付き):32,010円/1人16,005円
  • レンタカー(コンパクト・2日分+免責補償):18,040円/1人9,020円
  • ガソリン・高速代:3,000円/1人1,500円
  • 現地交通(バス・空港連絡バス):6,000円/1人3,000円
  • 食事・観光・雑費(レンタサイクル含む):27,000円/1人13,500円

合計:2人で約14.9万円(1人あたり約7.5万円)(航空券を約7週間前に取ると2人で約25.9万円)

華水亭を会席の2食付きにする場合

1泊目をお値打ち限定会席プラン(10畳和室・44,352円)に替えると+21,120円で、合計は2人で約17.0万円(1人あたり約8.5万円)。皆生の夜を宿の会席にするか、温泉街の店で使うかはお好みで。

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行くなら紅葉の10月下旬か、新緑の5〜6月

この計画の主役は蒜山大山スカイラインなので、時期は道の見頃で選びます。紅葉は10月下旬〜11月上旬、鍵掛峠のブナ林が染まる時期が第一候補。新緑なら5〜6月で、休暇村の高原ビュッフェの内容は季節替わりです。

過去の例として、鳥取県は2026年度に県外からの空港利用者向けのレンタカー助成を実施していました。対象期間は4月1日〜6月30日(GW除く)で、基本2,000円引き、対象の航空便なら最大3,000円引きでした。トヨタ・ニッポン・オリックスなど主要社が対象でした。

冬(12月〜3月下旬)はスカイラインが通行止めのため、この計画は成立しません。

正直、まだ分かっていないこと

  • 春先の部分通行止め。2025年は開通後も鍵掛峠〜桝水高原だけ通行止めが続いた前例があります。春に行く場合は、鳥取県・岡山県の道路情報で区間ごとの開通状況を確認してから。
  • レンタカーの実勢価格。試算は基本料金(定価)です。Web割引や早期予約プランで数千円下がる可能性がありますが、逆に紅葉最盛期の週末は在庫が薄いかもしれません。
  • 休暇村のレンタサイクル。電動アシスト付き自転車は貸出休止中と案内されています(2026年春時点)。坂を避けたい場合は、高原内の他のレンタサイクル拠点(GREENable HIRUZENなど)にE-Bikeがあるようですが、料金は未確認です。
  • ジャージーランドの食事時間。午前中は飲食メニューが限定され、時期によって食事の開始時間が変わることがあります。昼食をあてにするなら11時以降が無難そうです。

まとめ

飛行機とバスで大山まで、そこから先は峠を越えて空港まで車で。公共交通では越えられない蒜山大山スカイラインを行程に組み込んで、2人で約14.9万円の2泊3日になりました。1日目の大山寺と皆生温泉は1泊2日の記事と同じ骨格なので、休みが1日しか取れないならそちらを、峠の向こうまで行くならこの計画を。使い分けてもらえたらうれしいです。

写真はWikimedia Commonsより:Daisen 2014-10-30 (15690014225)(mstk east / CC BY 2.0)、Autumnus coloribus - panoramio(warabi hatogaya / CC BY 3.0)、Hiruzen 01(Reggaeman / CC BY-SA 3.0)、Hiruzen-Bos taurus(melvil / CC BY-SA 4.0)。いずれもリサイズのみ。イラストはイメージです。

費用概算(2名合計・2名1室/1人あたり)

  • 航空券(羽田⇔米子・早割):40,000円/1人20,000円
  • 宿1泊目(華水亭・朝食付):23,232円/1人11,616円
  • 宿2泊目(休暇村 蒜山高原・2食付):32,010円/1人16,005円
  • レンタカー(コンパクト・2日):18,040円/1人9,020円
  • ガソリン・高速代:3,000円/1人1,500円
  • 現地交通:6,000円/1人3,000円
  • 食事・観光・雑費:27,000円/1人13,500円
  • 合計:2人で約14.9万円(1人あたり約7.5万円)